第1章|50代になると疲れが取れない理由

50代になると疲れが取れないのはなぜ?──体の“回復システム”が変わる3つの理由
「寝ても疲れが取れない」「昔よりだるさが抜けにくい」
50代になると、こう感じることが増えてきませんか?
実はそれ、気のせいではありません。
年齢とともに「体の回復システム」が少しずつ変わっていくからです。
本記事では、医学用語を使わずに“納得できる言葉”で、
50代からの疲れが取れにくくなる3つの理由を解説します。
① 体の「エネルギーを作る力」が落ちてくる
筋肉量が減ると“発電所”が小さくなる
体は、食べたものを燃やしてエネルギーを作ります。
しかし50代になると、筋肉が少しずつ減ることで「エネルギー工場」の規模が縮小します。
その結果、同じ食事・同じ生活でも燃やす力が弱まり、疲れが残りやすくなるのです。
体重や体脂肪が増えちゃったりするから、気を付けてね!

食事からエネルギーを作る“変換効率”も低下
胃腸や肝臓などの消化・代謝機能も年齢とともに変化します。
たとえるなら、「ガソリンは入れているのに、エンジンの回転数が落ちている」状態。
栄養を“力”に変えるスピードが落ちると、常にエネルギー不足になりがちです。
② 眠っても「回復スイッチ」が入りにくくなる
回復ホルモンが減ると“修理時間”が短くなる
年齢を重ねると、睡眠中に分泌される「回復ホルモン」が減ります。
このホルモンが少ないと、寝ても体の修理が追いつかない状態に。
「8時間寝ても疲れが抜けない」というのは、まさにこの変化のサインです。
「眠りの深さ」が浅くなる
寝つきは悪くなくても、深い眠り(ノンレム睡眠)の時間が減ります。
脳や体のメンテナンスが浅くなり、翌朝に「ぼんやり」「体が重い」と感じやすくなります。
③ 体が“ずっと緊張モード”になっている
ストレスと責任感が交感神経を刺激し続ける
仕事・家庭・人間関係。50代は「頼られる年代」です。
その分、脳も体も“ONのまま”で過ごす時間が長くなります。
この状態が続くと、休息モード(副交感神経)に切り替えられず、常に軽い戦闘モードになります。
夜のスマホ・PCが「休むスイッチ」を壊す
夜にスマホやPCを見続けると、脳が“昼間だ”と勘違いします。
その結果、眠る準備ができず、回復スイッチが入りません。
“スマホ30分オフ”をするだけでも、体が自然と休むリズムを取り戻せます。
まとめ|疲れは「根性」ではなく「仕組み」で回復させる
疲れやすさは、体力の低下ではなく「回復の仕組みの変化」です。
だからこそ、頑張るよりも“戻す”工夫が必要。
- エネルギーを作る力を支える
- 睡眠で修理する
- 緊張をほどく
この3つを意識するだけで、「疲れが取れない毎日」から少しずつ抜け出せます。