50代の体は、もう「頑張り方」を変えないと応えてくれない
― 構え直し編 ―
50代になって体の変化を感じたとき、多くの人は「何をすれば戻るのか」を探し始める。
でも実は、その前に一度立ち止まって考えたほうがいいことがある。
それは、体の問題ではなく、体との向き合い方が昔のままになっていないかということだ。
若い頃は、少し無理をしても体は応えてくれた。
疲れても寝れば回復し、多少崩れても動けば戻った。
多少寝不足でも動けたし、
無理をしても数日休めば回復した。
体重が増えても、運動量を増やせば戻った。
お酒を飲んだ次の日も、
二日酔いが残っている感覚はほとんどなかった。
だから、体に違和感が出たときも、
無意識のうちに“同じ対処”を選んでしまう。
もう少し頑張る。
もう少し我慢する。
もう少し負荷をかける。
それまでは、十分に耐えられるはずの頑張りだった。
けれど最近は、
このまま続けていたら、いつか壊れてしまうのではないか
そんな不安に襲われることが増えてきた。
頑張った分だけ回復が遅れ、
無理をした影響が、数日後にまとめて返ってくる。
以前と同じことをしているのに、
疲れや痛みだけが残る感覚を覚えた人も多いはずだ。
見た目が変わってきていることも、
年齢を重ねていることも、頭ではわかっている。
それでも、歳をとった自分を
はっきりと認めたくない気持ちが、どこかに残っている。
いつまでも30代の感覚でいたい。
そんな小さな願望が、今も見え隠れする。
そして、その気持ちと体の現実との間にあるギャップが、
静かに、しかし確実に、
理想と現実を突きつけてくる。
これは、意志の弱さでも、気合い不足でもない。
体のステージが、静かに変わっただけなのだと思う。
だから必要なのは、
もう一度自分を追い込むことではなく、
体との向き合い方を切り替えることなのかもしれない。
※ 次回予告
次回は、50代の体と向き合ううえで
「まず整えておきたい前提」について書いていきたい。
