押入れのスラックスが、また履けた|50代が体脂肪と向き合って手に入れた、若返りの感覚
押入れの奥に、履けなくなったスラックスが何本かあった。
捨てるに捨てられず、でも履けない。
そのままにしていた。
先日、試しに出してみたら、余裕を持って履けた。
以前は3つ目の穴でギリギリだったベルトが、今は一番きつい穴でも余裕がある。
戦力外だったスラックスが、また日の目を見た。
その瞬間、思った以上に嬉しかった。
40代、自分は後回しだった
振り返ると、40代は仕事と家族に全振りしていた。
自分のための時間を作ることが、ずっと後回しになっていた。
体のことは気になっていても、向き合う余裕がなかった。
ストレス発散の矛先は、間食、甘いもの、飲酒、家でゴロゴロ、動画やアニメ。
お腹周りを育てる要素が、十分に詰まっていた。
それが代償だからしょうがない。
そう自分に言い聞かせていた。
50代になって、少しずつ疑問が出てきた。
このままでいいのか。
自分のことを、もっと大切にしていいんじゃないか。
自分に許可を出した
ある時、仕事でひとつの壁を乗り越えた瞬間があった。
「俺、まだできるじゃん。」
そう思えた瞬間だった。
それがきっかけで、一冊の本と出会い、気づいた。
自分を好きになるとは、完璧になることじゃない。
まだ変われる余地があると、自分に許可を出すことだ。
自分を好きになると決めた。
自分に時間をかけると決めた。
その一環として、体脂肪を減らしたいと思った。
お腹周りを変えたい。
50代のデフォルトを、自分で書き換えたい。
現実を知ることが、武器になる
そのために、まず現実を知ることにした。
半月に一度、InBodyで測定する。
体重、体脂肪率、除脂肪体重、筋量。
数字と正直に向き合う時間を、自分のスケジュールに組み込んだ。
誰かに言われたからじゃない。
自分で選んだ。
現実を知ることが、行動を加速させる。
数字がモチベーションを上げる材料になる。
そう判断したから、測定を始めた。
以前は数字を見るのが怖かった。
数字を見るということは、何かをしなければならないことを意味していた。
でもその気力が、当時の自分にはなかった。
今は違う。
測定の日が、少し楽しみになっている。
数字より、体が正直だった
測定を続けていると、数字が少しずつ動いてきた。
でも一番実感したのは、数字じゃなかった。
押入れのスラックスが履けた。
ベルトの穴が変わった。
エスカレーターじゃなくて、階段を使うようになった。
体が軽くなった気がして、歩く速度も上がってきた。
体が、正直に変化を教えてくれていた。
トレーニングコーチという仕事柄、体の変化には人より敏感なつもりだった。
でも自分自身のこととなると、こんなにも実感が遅れるものかと思った。
向き合い始めてから、やっとわかってきた。
余白のある守りという戦略
50代で体脂肪を減らし、筋量を守るのは簡単ではない。
仕事が立て込んで、トレーニングできない日もある。
そういう時は食事で調整する。
食事で意識しているのはシンプルだ。
間食と甘いものを避ける。
飲酒をやめた。
脂肪分を取り除き、寝る2時間前に食事を済ませる。
野菜やヨーグルトで満足度を上げながら、全体のカロリーを抑えていく。
特別なことは何もない。
続けられることだけやる。
ウェアラブルデバイスで消費カロリーを確認しながら、摂取カロリーに気をつける。
完璧にやり切ることが目標じゃない。
余白を持ちながら守る。
それが今の自分のスタンスだ。
体の変化には時間がかかる。
人生という物差しで見れば、これはまだ始まったばかりだ。
セルフプロデュースは終わりなき旅
自分の体を、自分でデザインしていく。
数字と向き合って、戦略を立てて、調整して、また測定する。
誰かに管理してもらうんじゃない。
これが、老後の趣味になっていくんだと思う。
自分自身のセルフプロデュース。
戦力外だったものが、また動き出す。
今朝、出張先のホテルで脹脛が攣って目が覚めた。
出張が続いて、体も正直しんどい。
それでも6時に起きて、ブログを書いている。
押入れのスラックスと同じだ。
戦力外からの復活は、自分が諦めない限り続く。
