G-2YWFZQWQLR 笑顔が少なくなった時|50代が気づいた、腕をほどくことから始まる話 - 50代からの人生再設計
自分を整える

笑顔が少なくなった時|50代が気づいた、腕をほどくことから始まる話

バマ

ふと、自分の姿が見えた。

職場でふと立ち止まって、周りの空気を眺めた時だった。
腕を組んで、表情を固くして、ただそこに立っている自分に気づいた。


見たくない自分が、そこにいた

職場に一人、気になる同僚がいた。

技術はあった。
年数も長かった。
でも、何かあると腕を組んで、ムッとした顔でその場に立っていた。
近寄りがたい空気を出していて、周りからの評判も良くなかった。

俺たちの仕事はサービス業だ。
選手に元気よくトレーニングしてもらう。
場を盛り上げる。
それが仕事の根幹にある。

その同僚は、そういう仕事の本質と真逆のことをやっていた。

そしてある日、気づいた。

俺も、同じになっていた。


腕を組んでいた理由

疲れていたのか、
状況が嫌だったのか、自分でもはっきりとはわからない。

長く仕事をしていると、慣れが出てくる。

慣れは余裕にもなるけど、油断にもなる。
「これくらいでいい」という感覚が、いつの間にか表情や姿勢に出てくる。

しんどい時期が続くと、それがさらに加速する。
自分が一番嫌いなタイプの人間に、いつの間にかなっていた。

でも、その瞬間に思った。

これは俺がしたいことじゃない。
疲れていようが、状況がどうであれ。
それは言い訳にならない。
少なくとも、俺はそう思いたかった。


腕をほどくということ

腕をほどいた。

肩の力を抜いて、周りを見渡した。
それだけのことだ。

でも、それだけで変わった。

視界が広くなる。
周りの声が聞こえてくる。
自分がその場にいる理由を、もう一度思い出せる。

誰かのためじゃない。
仕事のためでもない。

いつもの自分でいるために、腕をほどく。

思考は自分で決められる
誰にも支配されない。
プライドでも疲れでも、何かに引っ張られそうになった時、腕をほどくことが俺の「立ち返る動作」になっている。
それが俺にとっての「自分を好きでいること」なんだと思う。

俺たちのような仕事は、裏方だ。
サポートする側。
職人芸に近い部分もある。

成果が見えにくい。
周りにその影響力や仕事っぷりを理解してもらいづらい。

でも、自分の納得が仕事の価値を決める。

相手にとって価値があるという現実が、自分自身の納得と価値観を育てていく。
その扉を閉ざす行為は、当たり前だけど、他人への貢献度を下げることになる。

年齢が離れると、コミュニケーションが難しくなることもある。
ノリが違う。
そういう葛藤もある。

だからこそ、腕をほどくことが自分自身へのチャレンジになっている。


人に、育てられ続けている

選手にトレーニングの方法を教えたり、調整をサポートしたりするのが俺の仕事だ。

でも実際には、俺の方が育ててもらっていることの方が多い。

怪我から復帰して、また活躍する選手がいる。
20代なのに、しっかりした思考を持っている若い選手がいる。
どんな状況でも腐らず、自分のペースで前に進んでいく姿がある。
俺の想像を超えるパフォーマンスを見せてくれる瞬間がある。

そのたびに、素直に感心する。
人ってすごいな、と思う。

一緒に働く同僚も、仕事以外で関わる人たちも、みんな何かを気づかせてくれる。
思考の部分で、折に触れて勉強になることがある。

あの同僚も、ある意味では俺に気づきを与えてくれた一人だ。

素晴らしいと思う先輩方は、みんな物腰が柔らかい。
表情に余裕がある。
近寄りがたい雰囲気がない。
そういう人を見るたびに、俺自身の振る舞いを正したくなる。

50代になるほど、こちらから門を開けておかないと、人は寄ってこない。
それは年齢を重ねるほど実感することだ。

この仕事を通じて、50代になった今でも、この環境に育てられている。

感謝を込めて、そう言える。


今日も、現在進行形

孔子は言った。
五十にして天命を知る、と。

自分がなぜここにいるのか。
何のために動くのか。
50代になって、少しだけわかってきた気がする。

でも同時に、まだ未熟だとも思う。
腕を組んでしまう自分がいる。
それに気づいてほどく
また組んで、またほどく。

その繰り返しの中にこそ、天命があるんじゃないかと思い始めている。

人生という修行は、まだまだ続く。

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ABOUT ME
バマ
バマ
50代の再チャレンジャー
アスレティックトレーナー/トレーニングコーチ。 プロとアマチュア、両方の現場で25年以上、選手と向き合ってきた。 50代になって気づいた。自分を一番蔑ろにしていたのは、自分自身だった。 体を整え、思考を整え、暮らしを整え、そして自分を整える。 守りから、前へ。
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