環境が、時間の流れを変えていた|50代が気づいた、暮らす場所の力
天気がいい。
季節感がある。
今いる環境が心地いい。
それだけで、気分もモチベーションも、こんなに変わるものかと思う。
日照時間が長くなると気分が前向きになりやすい、逆に日照時間が短い季節は気分が落ち込みやすい——
これは心理学的にも指摘されている話らしい。
同じ「朝」という時間でも、置かれている環境によって、感じる速さがまるで違う。
都会の満員電車で感じた、時間に追われる感覚
先日、出張の乗り継ぎの都合で、朝のラッシュ時間帯にぶつかり、都会の満員電車に乗る機会があった。
乗り降りは忙しく、階段を上るタイミングすら自分のペースで選べない。
時間が読めない。
まわりの人にも気を使わなければならない。
あの数十分だけで、脳のリソースをごっそり消費した気がした。
到着した頃には、すでに軽く疲れていた。
一日の始まりから、これだけの消耗があると思うと、毎日これをこなす生活は、正直きついと思った。
アメリカ時代の朝は、もっとゆっくり流れていた
若い頃、アメリカに住んでいた時期がある。
あの頃の朝は、今思い返すと驚くほどゆっくり流れていた。
土地が広く、車移動が中心で、都会というより少し田舎寄りの場所に住んでいた。
道路は広く、レーンも多いから渋滞しにくい。
他人をそこまで気にしない空気があって、分単位で行動を管理される感覚もなかった。
同じ朝なのに、流れる速さがまるで違った。
今回のリゾート地で見た、もう一つの「ゆったり」
今回訪れている南国のリゾート地でも、似たような感覚があった。
歩くスピードがゆっくりしている。
暑さのせいか、外を出歩く人自体が少ない。
服装もラフな人が多い。
宿泊先のスタッフも、心なしかせかせかしていない。
乗ったタクシーの運転手も、忙しそうな様子がなかった。
観光地としての賑わいはある。
それでも、そこで働く人たちの表情や動きには、都会にはない余裕が漂っていた。
環境が変わると、そこで暮らし、働く人たちの時間の使い方まで、違って見えてくる。
環境の影響力は、思っている以上に大きい
満員電車、アメリカでの暮らし、南国のリゾート地。
同じ時間帯なのに、環境ひとつでこれほど感じ方が変わる。
天気・季節・土地の広さ・人の密度。
こういう要素が、気分やモチベーションに直結しているんだと、あらためて実感した。
色々な環境を経験してみないと、こういう選択肢があることにすら気づけない。
働く場所、住む場所は、思っている以上に人生を左右する。
ずっと同じ環境にいると、それが当たり前になって、比べる基準そのものを持てなくなる。
そういえば、ブログを書く時の気持ちも、環境で違う気がする。
都会のど真ん中のホテルで書いている時と、青空と海が見えるホテルで書いている時とでは、同じ作業でも心の状態がまるで違う。
窓の外の景色ひとつで、言葉の出方まで変わってくる感覚がある。
自然の景色を目にすることが、気分や集中力の回復につながるという研究もあるらしい。
60代に向けて、環境も設計していく
こういう環境の違いを実感するたびに思うことがある。
定年退職後、どういう生活環境が自分に合っているのか。
60代からの暮らしを考えると、ここは今のうちから考えておきたいテーマだと思う。
ずっとせかせかした環境にいる必要はない。
時々でいいから、こういうゆったりした環境に身を置いて、リセットする時間を作ること。
それも、この先の人生設計に必要な要素なんだと思う。
そのためにも、色々な場所、色々な環境を経験しておくことが大事だ。
それは自分だけじゃなく、子供たちにとっても同じだと思う。
狭い世界しか知らないままだと、選べる暮らし方の選択肢自体に気づけない。
経験の幅が、そのまま将来の選択肢の幅になる。
環境は、選べる。
変えられる。
大切なことだと、今回あらためて思った。
