暑いのに、暑いと感じない|50代が気づいた、体からのアラートの鈍化
暑さを、感じにくくなってきた
今年も、暑い季節がやってきた。
でも最近、ふと気づいたことがある。
暑さを、感じにくくなってきた。
あまり暑いと感じないまま動いていて、急にクラクラすることが増えた。
汗のかき方も変わった。
ジトッと滲むだけで、以前のように吹き出す感じがしない。
体温調節の機能そのものが、鈍くなっている気がする。
厄介なのは、これが「暑さに強くなった」ように見えてしまうことだ。
実際は逆で、体からのアラートが弱くなっているだけだった。
20代、30代の頃は、暑さが味方だった
若い頃は、暑さなんてまったく怖くなかった。
外で運動した後は、一汗かいてスッキリした。
日焼けしても、体力を奪われる感じはしなかった。
むしろ健康的になった気さえした。
代謝が上がって、老廃物が汗と一緒に流れていく。
夏の暑さで、天然のサウナを実践しているような感覚だった。
あの頃の暑さと、今の暑さは、同じ気温のはずなのに、体の反応がまるで違う。
汗をかいて「スッキリする」から、汗をかかずに「クラクラする」へ。
同じ夏なのに、体との付き合い方が根本から変わってしまった。
ベテランほど、体調管理に慎重になる理由
25年、プロスポーツの現場でアスレティックトレーナーとして働いてきた中で、ずっと見てきた景色がある。
若い選手は、暑さの中でも無理がきく。
多少無茶をしても、体が勝手に持ち直してくれる。
でもベテランになるほど、運動時間や強度を自分でコントロールするようになる。
体調を崩すリスクを、経験として知っているからだ。
これは弱くなったということではない。
「気にしなくていい時期」から「気にしなきゃいけない時期」へ、切り替えるタイミングが来ただけだ。
50代の自分の体にも、同じことが起きている。
痩せ我慢は、もうマイナスでしかない
暑さを感じにくいというのは、体が強くなったわけじゃない。
むしろ逆で、アラートそのものが鈍っているということだ。
だから、若い頃以上に、早め早めに手を打つ必要がある。
喉が渇く前に飲む。
暑いと感じる前に、部屋の温度を整える。
痩せ我慢していい理由は、もうどこにもない。
鈍感だからこそ、動く前に整えておく。
それが50代のやり方だと思っている。
気づくのを待たない、先回りして実行する
これまで自分は、体感を頼りに動いてきた。
暑いと感じたら休む、疲れたと感じたら回復させる。
それでうまくいっていた時期が長かった。
でも、そのアラートが鈍っている今、感じることに頼っていたら、動き出すのが遅すぎる。
だから発想を変えた。
気づくのを待つのではなく、先回りして実行しておく。
それが、これからの生活の設計そのものになる。
体が熱ったまま眠りにつくと、夜も寝づらいし、眠りも浅くなる。
だから、そうなる前の予防として、夜はぬるめのお風呂にゆっくり浸かって血行を良くし、ストレッチで一日の熱をほどいてから眠るようにしている。
日中も、だるさが本格的に溜まってしまう前に、たまに水風呂で一度リセットすることもある。
感じてから対処するのではなく、崩れる前に整えておく。
それだけの違いだ。
今、実際にやっていること
水分補給は、1日2リットル以上を目安にしている。
喉が渇いてからでは遅いので、常に飲むようにしている。
部屋の温度は24度前後に保つ。服装も、半袖・短パンで夏仕様に切り替える。
食事はさっぱりしたもの、消化に負担をかけないものを選び、それでいて量はしっかり食べる。
夏バテで食欲が落ちると、そこから水分も栄養も足りなくなる悪循環に入るので、量を減らさないことは意識している。
アルコールは控えて、カフェインの摂り過ぎにも気をつけている。
利尿作用で余計に水分を失うのは避けたいからだ。
こうした一つひとつを、面倒がらずに習慣にできるかどうか。
この先の夏を快適に過ごせるかは、そこにかかっている気がしている。
老いを認めることが、再設計のはじまり
50代は、老いを認めて、思考も行動も再設計するタイミングなのだと思う。
暑さへの感度が鈍くなったことを嘆くより、それを前提に動き方を変えていく。
若い頃のように感覚を頼りにするのではなく、あらかじめ仕組みを作っておく。
それだけで、この夏を安全に、そして自分らしく過ごせる。
自分らしい夏の過ごし方を見つけて、この夏もちゃんと楽しみたい。
