データが教えてくれた、成長という発見|50代が始めた自分をモニタリングする習慣
睡眠の質を知りたくて、始まったこと
きっかけは、単純な疑問だった。
自分の睡眠の質は、実際どうなのか。
年始のセールで、ウェアラブルデバイスを買った。
そこから、睡眠の質・時間・量のデータを蓄積し始め、歩数や運動量、心拍数、呼吸、消費カロリーまで、日常的に記録するようになった。
後押しになったのは、同級生の話だった。
無呼吸症候群と診断され、夜寝る時に酸素マスクのようなものをつけ始めたという。
他人事だったはずのことが、急に自分ごとになった瞬間だった。
自分の体の中で、同じようなことが静かに進んでいてもおかしくない。
そう思うと、感覚だけに頼っている場合ではないと感じた。
一番気になっているのは、睡眠の質と消費カロリー
集めているデータの中で、一番気にしているのは、睡眠の質と消費カロリー。
あとは、職場にある本格的な体組成計で測る、除脂肪体重量と体脂肪率、体重も気になる数字だ。
数字が増えれば増えるほど、体の状態が立体的に見えてくる。
ひとつの数字だけでは判断できないことも、いくつかを組み合わせることで、輪郭がはっきりしてくる感覚がある。
感覚とデータは、思っていた以上にズレていた
8時間ベッドにいたはずなのに、実際の睡眠時間は7時間を切っていた、ということがしばしばある。
感覚では十分寝たつもりでも、データは違う現実を教えてくれる。
リズムや寝る前の行動、体調が関係しているのだろうと考えながら、日々あれこれ試している。
数字を見なければ、「今日はよく眠れた」で終わっていたはずの日が、実は改善の余地だらけだったと気づかされる。
もうひとつ意外だったのは、体脂肪率の動き方だ。
それなりに運動していて、見た目も変わってきているのに、体脂肪率は思ったほど減っていない。
体全体が変わっていく過程を経て、やっと数字にも表れてくるものなのだと思うと、根気が必要だと痛感する。
若い頃の感覚のまま「これだけ動いたんだから」と期待していたら、数字に裏切られていたところだった。
若い頃は、感覚だけで十分だった
20代、30代の頃は、暴飲暴食しても1日あれば回復したし、多少無茶をしても体は強いという、変な自信があった。
自分自身がトレーニングを積み、その道の専門家でもある——それが逆に「自分は大丈夫」という油断につながっていたのかもしれない。
たまに体重や体脂肪を測ることはあっても、そこまで気にしていなかった。
日常生活で何の問題もなかったからだ。
データを見なくても、体が答えを出してくれていた時代だった。
でも今は違う。
体が出す答えそのものが、鈍くなってきている。
だからこそ、外側から数字で確認する必要が出てきたのだと思う。
データが教えてくれる、成長という楽しみ
数字は、問題を早く見つけるためだけのものじゃない。
昨年と今年を比べると、運動量の平均値が上がっていたり、基礎代謝が高くなっていたり、平均歩数や平均睡眠時間が伸びていたりする。
過去のデータと今のデータを並べると、自分が成長している、むしろ若返っているような感覚さえある。
そこを楽しみにできると、データはモチベーションを上げる良いツールになる。
目標を設定したり、改善方法を模索したりするきっかけにもなる。
それが習慣の改善へ、そして暮らし全体の設計へとつながっていく。
数字で理解することも、大事な選択肢
感覚で理解できないことは、数字で理解する。それも大切な手段だと思う。
健康診断や人間ドックは、そもそも数字を基準に判断している。
だったら日常生活でも、数字に頼り、テクノロジーをうまく利用することで行動に拍車がかかるなら、それは願ったり叶ったりだ。
小さいうちに芽を摘んでおくことで、大きな問題にならずに済む。
この先、自分がどう変わっていくのか。
感覚だけでなく、数字でも見届けていきたい。
それが、50代からの新しい楽しみ方なのかもしれない。
