G-2YWFZQWQLR 時間をお金で買うようになった|50代が気づいた、本当の節約の意味|50代からの人生再設計

時間をお金で買うようになった|50代が気づいた、本当の節約の意味

bamadice

長女の合格祝いの夜、500円のために20分歩いた。

節約マインドは、体に染み付いていた

その日は家族でイタリアンに行くことにしていた。

ファミレスや食べ放題ではなく、ちゃんとしたレストランで食事をする。
長女の大学合格祝いも兼ねた、少し特別な夜のつもりだった。

市街地に車で向かいながら、気づいたら「あの駐車場」に向かっていた。

6時以降に料金が下がる、歩いて20分ほどの場所だ。
いつも使っている駐車場。
差額は500円ほど。
「たかが500円」ではなく「500円も節約できる」と、体が自動的に判断していた。

家族は何も言わなかった。
疑問にも思っていない。
我が家ではそれが当たり前だったから。

子どもが小さかった頃を思い返すと、あの頃は歩くだけでも一苦労だったはずだ。
それでも同じことをしていた。
節約マインドは、気づかないうちに体の奥まで染み込んでいた。

数字で並べると、答えは出ていた

駐車場の差額、500円。

往復の徒歩、40分。
肌寒い夜の道を、家族と歩いた。

食事は夜9時まで続いた。
帰宅までかかった時間、1時間以上。
もし食事中に雨が降っていたら。
急用ができていたら。
仕事の連絡が入っていたら。
リスクを並べると、500円の節約がどれだけ割に合わないかは明白だった。

数字で並べると、答えは最初から出ていた。

500円のために、時間とリスクを差し出していた。

それでも体は「節約できた」と満足していた。
長年染み付いたマインドは、そう簡単には抜けない。

気づいたら、鎖が外れていた(思考#12)

思考が変わると、行動が変わった

気づいてから、少しずつ変わってきたことがある。

家電を買う時、値下がりを待つのをやめた。

つい最近、エアコンを買った。
4月の終わり、まだ本格的な夏には早い時期だ。

シーズンオフの2月・3月が一番安い。
以前に同じ経験をしていた。
シーズンオフに買おうと思っていたのに、すっかり忘れていた。
気づいたら夏前になっていて、値段は上がり、取り付けも待たされた。
よくある話だ。

それでも今年は、あの時の後悔をかろうじて思い出した。
シーズンオフではないけれど、これ以上後回しにしたら同じことを繰り返すと判断して、4月の段階で買った。
完璧な選択ではない。
でも以前よりはダメージが少なくて済んだ。
それだけで十分だと思っている。

「安く買う」ために余分なお金を払い、「すぐ使える」はずが2ヶ月待つことになる。

値下がりを待つという行動が、時間もお金も両方失わせていた。

買い物のルートも変えた。
以前は「あのドラッグストアでこれが安い」「あのスーパーの特売日にこれを買う」と、お店をはしごしていた。
1時間かけて、数百円を節約していた。
今は近くの1軒で全部済ませる。
10分で終わる。

残りの50分で何ができるか。
仕事の準備をするか、家族と話すか、ブログを1本書くか。
その50分の方が、節約した数百円より何倍も価値があると気づいた。

節約しているつもりで、一番大切なものを安売りしていた。

お金の使い方が変わった(暮らし#8)

50代が気づいた、本当の節約の意味

お金は、使えばまた稼げる。
減った分を補う手段がある。

時間は、使ったら戻らない。
どんな手を使っても、あの夜の40分は返ってこない。
長女の合格祝いの帰り道、肌寒い中を家族と歩いたあの20分も、もう二度と同じ場面は来ない。

5年後、ドイツの古城で妻にありがとう(自分#15)

「節約」という言葉の意味を、ずっと取り違えていたと思う。

節約すべきは、お金ではなく時間だった。
時間を節約して、余白を作って、その余白を本当に大切なことに使う。
それが50代になってやっとわかってきた、本物の節約の形だ。

数百円を守るために、数十分を失う。
その積み重ねがこれまでどれだけあったか。
考えると少し怖くなる。

ただ、完全に抜け切れたわけじゃない。
今でも「もう少し待てば安くなるかも」と思う瞬間はある。
でもそれでいいと思っている。
少しずつ前に進めばいい。

そしてその「少しずつ」が、余計なことに惑わされない思考を育てていく。

時間をお金で買う。
それは贅沢ではなく、50代が手に入れるべき思考の転換だ。

長女の合格祝いのイタリアンは、本当によかった。
ピザ2種類、パスタ、チキン、デザート。
食べたことのない味をあれこれ試しながら、家族で笑った夜だった。

その夜の記憶は、今でも鮮明に残っている。
でも500円を節約したという記憶は、もうどこにもない。


今朝も7時に起きて、コーヒーを淹れた。
出張先のホテルでこの記事を書いている。
窓の外はまだ少し肌寒い。

思い出にお金を使うようになった(暮らし#9)

ABOUT ME
バマ
バマ
50代の再チャレンジャー
アスレティックトレーナー/トレーニングコーチ。 プロとアマチュア、両方の現場で25年以上、選手と向き合ってきた。 50代になって気づいた。自分を一番蔑ろにしていたのは、自分自身だった。 体を整え、思考を整え、暮らしを整え、そして自分を整える。 守りから、前へ。
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