知らないうちに、やっていた|50代が気づいたリカバリーの正体
選手にストレッチをしていた時、健康の話になった。
「リカバリーって、7つのカテゴリーがあるって知ってましたか?」
その一言が、妙に刺さった。
知らなかった。
というより、考えたことがなかった。
リカバリーといえば、睡眠やマッサージだと思っていた。
でも7つもあるのか。
そして自分は、どれができているのか。
気になって、一つひとつ当てはめてみた。
正直、最初は半分も当てはまらないと思っていた。
すると、意外なことに気づいた。
50代の今、7つ全部やっていた。
40代の自分には、一つもなかったのに。
①休息|睡眠は「するもの」から「整えるもの」へ
40代の頃、睡眠は義務だった。
5時間あれば動ける。
それが自分の中のラインだった。
疲れたら何もせずダラダラ過ごす。
それが休息だと思っていた。
リカバリーのための睡眠、という概念は全くなかった。
今は違う。
疲れたら寝る。
睡眠時間を先に確保してから、その日のスケジュールを組む。
眠ることが、次の日を作ることだと知った。
②運動|「仕事のため」から「自分のため」へ
トレーニングは仕事の一部だった。
選手に教えるために技術を維持する。
新しいメソッドを試す。
やらなきゃいけないから動く。
それだけだった。
自分の体のためにトレーニングする、という発想がなかった。
今は朝のトレーニングが習慣になった。
義務感はない。
自分の体と向き合う時間として、自然にそこにある。
「仕事のため」と「自分のため」は、似ているようで全然違う。
③栄養|「ストレス発散」から「体との会話」へ
40代の食事は、メンタルリカバリーの道具だった。
満腹になること、ご褒美スイーツ、飲みに行ってビールを飲む。
疲れているんだから、リフレッシュという名目で食べていた。
二日酔い、体重増加、胃もたれ、健康診断の数値。
フィジカルへの影響はわかっていた。
でもメンタルを守るためだから、しょうがないと割り切っていた。
今は違う。
食べる前に体の声を聞く。
今日の体に何が必要か。罪悪感なく選べるようになった。
40代のあの食べ方が間違いだったとは思っていない。
あの頃はそれが必要だった。
ただ、今の方が体も気分もいい。
リカバリーとしての栄養は、我慢じゃなくて会話だ。
④親交|「義務の付き合い」から「会いたい人と」へ
40代の人付き合いは、ほぼ仕事関係だった。
上司や同僚との飲み会。
行きたくない時もあったけど、飲みニケーションとして必要なことと割り切っていた。
友人とはほとんど会えず、家族との時間も妻の買い物に付き合う程度。
自分から誰かに会いにいく感覚がなかった。
今は会いたい人と、会いたい時に会う。
家族との外食が、一番のリカバリーになっている。
⑤娯楽|「暇つぶし」から「意識的な余白」へ
40代にも音楽・読書・ゲーム・動画はあった。
でも「楽しむ」というより、隙間時間の暇つぶしだった。
浪費している感覚の方が強かった。
今は違う。
アニメを見る時間、動画を流しながらコーヒーを飲む時間。
それが意識的な余白として日常にある。
「楽しむこと」を、リカバリーとして認識できるようになった。
その違いは大きい。
⑥転換|「飲んで寝るだけ」から「自分時間の設計」へ
40代の気分転換は、飲むことだった。
出張先でも、飲みに行って、酔って寝る。
転換にはなっていたけど、時間を有効に使う感覚はなかった。
今の出張は違う。
自分時間として設計する。
朝5時に起きて、コーヒーを飲んで、ブログを書く。
誰にも邪魔されない時間が、一番の転換になっている。
環境が変わると、思考も変わる。
それを知っているかどうかで、出張の質が全然違う。
⑦造形創造|「ゼロ」から「ブログが生まれた」へ
40代、何かを作ったり表現したりする時間はほぼなかった。
プラモデルでも作ろうかと思ったこともあったけど、実現はしなかった。たまに妻が疲れている時にカレーを作る程度。
それが唯一の「作る」行為だったかもしれない。
50代でブログを始めた。
言葉を生み出す作業が、こんなにリカバリーになるとは思っていなかった。
書くことで思考が整い、自分の輪郭がはっきりする。
102本書いた今、それが一番実感できる。
7つ全部、気づかないうちに揃っていた
選手の一言がなければ、気づかなかった。
40代の自分はリカバリーという概念を持っていなかった。
疲れたら飲む、ダラダラ過ごす、義務で動く。
それが日常だった。
40代は無我夢中だった。
リカバリーを知らなくても、前に進めた。
でも50代は、知った上で整える方が、ずっと遠くまで行ける。
50代で変わったのは、行動だけじゃない。
意識が変わった。
7つを知ってから、日常の見え方が変わる。
家族との外食が「親交リカバリー」になる。
朝のコーヒーの時間が「転換リカバリー」になる。
ブログを書くことが「造形創造リカバリー」になる。
名前を知ると、日常がもっと豊かになる。
50代は、リカバリーを設計できる年代だ。
