まず30分から始める|50代が続けるための、最小トレーニング設計
ジムで長年トレーニングをしていると、気づくことがある。
長続きしている人ほど、長くやっていない。
ランニングマシーンで黙々と歩いている人。
短時間でさっと切り上げる人。
派手さはないけれど、毎週同じ時間に来ている。
続けることの正体が、そこにある気がした。
長続きしている人ほど、短い
ジムで年齢が上がるほど、トレーニングよりもウォーキングやストレッチに時間をかけている人が増える。
最初はそれでいいのかと思っていた。
でも観察を続けると、長く通い続けているのはそういう人たちだとわかってきた。
気合いを入れて長時間やる人ほど、ある時期からぱったり来なくなる。
無理のない時間で淡々と続ける人ほど、何年も同じ場所にいる。
続けることが、一番効くトレーニングだ。
30分という設計
なぜ30分なのか。
10分では短い。
1時間では長い。
だったら30分くらいがちょうどいい——そんな感覚的な数字ではあるけれど、根拠がないわけじゃない。
某女性専用ジムが「30分で」と謳っているのも、そのくらいが「続けられそう」と感じる時間だからだろう。
選手へのトレーニングセッションも、40分前後を目安に組むことが多い。
集中力が効率よく発揮できる時間が、その辺りなのかもしれない。
30分なら、重い腰が上がりやすい。
30分なら、終わった後の達成感が持てる。
30分なら、明日もやれる気がする。
30分の中身は、その日の気分でいい
30分といっても、何をするかは決めなくていい。
ウォーキング5分・ジョグ20分・ウォーキング5分でもいい。
ウォームアップ5分・マシントレーニング20分・クールダウンのストレッチ5分でもいい。
今日はストレッチだけ、と決めてストレッチ30分でもいい。
大切なのは、何を組み合わせるかじゃない。
30分、そこで体を動かすことに価値がある。
最初から「今日はこれをやるぞ」と決めすぎないこと。
全部正しくやろうとしないこと。
余白を持ってやる方が、長続きする。
まずそこへ行くこと。
それだけでいい。
続かない本当の理由
続かない理由は、気合いや意志の問題じゃない。
「やりたくない気持ち」が、「終わった後の価値」より勝った時に、人は動かなくなる。
設定が長すぎると、始める前から「今日はいいか」という気持ちが出てくる。
やらない言い訳を探し始めて、結局行動しなくなる。
ハードルを下げることは、妥協じゃない。続けるための設計だ。
自分自身もランニングは20分と決めている。
それ以上続ける集中力がもたないし、これ以上設定するとやりたくないが勝ってしまう。
「これならやれる」ギリギリの時間が、続く理由になっている。
まず30分、地盤を固める
30分から始めた先に、何があるのか。
自然と伸びていく、というのが正直な感覚だ。
でも伸ばすことを急がなくていい。
続けることで、それは積み重なっていく。
積み重なったものは、自分にとって価値あるものに変わっていく。
やらないとスッキリしない、でもやると満足感が得られる。
そんな大切なものに育っていく。
時間を費やすことは、その価値を上げることだ。
そしてそれが健康という、50代にとって最も大切なものを育む。
一石二鳥どころか、それは最高の30分だ。
まずは続けて、地盤を固めること。
30分を週に何度かこなせるようになった時、体はすでに変わり始めている。
トレーニングの効果は、一回の質より、続けた量に比例する。
50代の体には特に、そのことが当てはまる。
まず30分。それを続けることが、一番遠くまで連れて行ってくれる。
体との向き合い方について詳しく書いた記事は、体が正直になってきたもあわせて読んでみてほしい。
