200円の得より、1時間の読書|50代が気づいた、時間単価という物差し

バマ

チラシの特売を追いかけるのをやめた。
200円得することを、イベントとして見なくなった。

特売の日に、動いていた頃

数年前まで、それが当たり前だった。

スーパーのチラシを見て、この日はこれを買いに行こう、と予定を組んでいた時期がある。
特売の曜日を把握して、そこに合わせて買い物のスケジュールを組む。
少し遠くの店の方が安ければ、そっちまで足を伸ばす。
冷蔵庫の在庫より、チラシの方を先に確認するくらいだった。

それが節約だと思っていた。

ガソリンも同じだった。
1リットル1〜2円安いスタンドを求めて、少し遠回りすることもあった。

時間単価で見たら、割に合わなかった

でも、よく考えたら、チラシを見る時間、特売に合わせて予定を組む時間、車で移動する時間。
買い物そのものより、その前後にかかっている時間の方が、実は長い
全部合わせたら、結構な時間を使っている。

その時間を、家で読書に充てた方が、時間単価も幸福度も高い。
1時間で得られる満足度で比べたら、圧倒的にそっちの方が高い。

そのことに、ある時気づいた。

200円得するために、1時間近く使っていた。

「お得」を求めるほど、妥協していた

これ、ネットで買い物する時も同じだ。

少しでも安いものを、少しでも良いものを。
レビューを何件も読み比べて、比較して、やっと決める。
20円、30円の差を確かめるために、何十分もページを行き来する。
似たような商品を5つも6つも開いて、スペック表を見比べたりもする。

それだけ時間をかけたのに、届いたものが期待値を下回ることが結構あった。

あの時間は、何だったんだろう。

そう思うことが、何度もあった。

初売りのチラシも、同じだった。
欲しかった家電を、値引きを期待して買うのを我慢していたことがある。
でも、いざ初売りになってみると、値引き幅は思ったより小さいし、欲しかったメーカーや機種じゃないことも多い。
欲しい色じゃない、型が少し古い、それでも安いからいいか、と自分の方を妥協させて合わせる。

そうやって手に入れたものは、意外と満足度が高くない。

待った時間が無駄だったわけじゃない。
でも、妥協した分だけ、金額の割に満足度は低かった。

それなら、少し高くても、本当に欲しいものをすぐ買って、その便利さをすぐ体験した方が、ずっと良かった。

小さな差を追うほど、割に合わなくなる

ちょっとした違いを追い求める行為は、時間をかければかけるほど、得られるインパクトは小さくなっていく。
50円安く買えても、1時間かけたなら、時給に換算すれば大した金額じゃない。
しかも、その1時間には、他にできたはずのことがあった。
読書でも、昼寝でも、家族との会話でも。

それなのに、時間だけはしっかり奪われる。

だから、損した気分になる。

そういう行為を減らすと、1日の満足度が上がる。

以前は、空いた時間があるなら、そういう行為に使う方が「時間を無駄にしない」ことだと思っていた。

でも、実際は逆だった。

200円のために動く時間は、何もせずぼーっと過ごす時間よりも、時間単価が低かった。

何もしなければ、少なくとも心はすり減らない。
追いかけた末に「損した気分」まで背負うくらいなら、何もしない方がまだましだった。
無駄にしないつもりで、一番割の悪いことをしていた。

お金より、時間の使い道を選ぶようになった

今は、細かい金額の差を、あまり気にしなくなった
必要なものはすぐ買うし、税金みたいに変えられないものについて、なんでこんなに払わなきゃいけないんだと考え込むのもやめた。
変えられないことに頭を使っても、時間が減るだけで、何も変わらない。

小さな得を追いかける時間より、何にその時間を使ったかの方が、幸福度を左右する

お金の心配をする時間が減って、ネガティブ思考の時間も減った
脳のリソースと心の負担が軽くなった分、メンタルも安定してきた気がする。

もちろん、月にいくら使っているかくらいは把握している。
ゼロにしたわけじゃなく、細部にこだわるのをやめただけだ。
管理するところと、こだわらないところの線引きを変えた、という感覚に近い。

200円の得より、1時間の読書。
今はそっちを選んでいる。

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ABOUT ME
バマ
バマ
50代の再チャレンジャー
アスレティックトレーナー/トレーニングコーチ。 プロとアマチュア、両方の現場で四半世紀以上、選手と向き合ってきた。 50代になって気づいた。自分を一番蔑ろにしていたのは、自分自身だった。 体を整え、思考を整え、暮らしを整え、そして自分を整える。 守りから、前へ。
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